CREATOR
油井啓祐
株式会社キュービック代表取締役
2009
01.29
全く新しい形のカプセルホテルが京都に誕生!「nine hours」
こんにちは、「KAKEHASHI」番外編インタビュー第2段です!
ご紹介するのは、このほど京都・四条河原町に誕生した、全く新しいタイプのカプセルホテル「nine hours」。
今回はボリューム満点なので前編後編に分けてお送りします。
前編の今回はホテルのプロデューサーである、株式会社キュービック代表取締役の油井啓祐さんに、お話をお聞きします!
「眠たい人が何も考えずによく眠って、朝には気持ちよく出発する」ですね。
シャワー・お風呂に1h、睡眠7h、そして身支度に1h。この9時間を利用者に設定してもらい時間を効率よく使ってもらうのが狙いです。また、うちはカプセルホテルではなく、「スリーピング・ハブ」と言ってます。
気軽に、かつ合理的に持ち歩いてもらえる快眠宿泊方法を提供しています。
チェックアウト時間を予約時に利用者が設定。ちなみにこの設定を変更することは出来ません。他の利用者に迷惑がかかりますからね。「次の人が待っているかも」という考えを常に持って欲しいんです。
最初、お客さんに対して「飲食はダメだ」って言おうとしたんですよ。
そしたら周りから「そんなことはしてはいけない」っていわれて(笑) 飲食はラウンジのみでお願いしますって書いたんです。気持ちの上では個室で見つけたら注意したいと思ってますけど。
なんでもマナーって大事なんですよね。で、お客さんのマナーを信じようと思いまして。秋葉原で思ったんですが、外国の方に関しては日本人よりマナー水準が高いんですよ。ルールが明確に存在しているとね。
それに、ほかのカプセルホテルを利用してる方はたぶん来られないので、実際マナー面で気にする事は、特にありませんね。
京都の東山にある古いカプセルホテルの再生事業もやっていて、3年ほど近くのビジネスホテルの価格を調べたりもしていましたし、ニッポン発のサービスとして海外に輸出する上で京都から始めるのが一番良いと思って京都でやり始めました。
「nine hours」に泊まろう!と言う自分の考えで動けるクレバーなお客を狙っているので、酔っ払いを囲い込むことはまずしないですね。 飲んじゃったから泊まろうとかではなく、出張なんかで今日は時間があるからラグジュアリーホテルや老舗旅館に泊まって、明日は効率よく行動したいから「nine hours」に泊まるって使い分けしてもらいたいんです。女性ってエルメスのバッグを持ってるけど、ユニクロも着るよって感じの使い分けが上手いじゃないですか。男性はそれが出来ないんですよね。それをしてもらいたいし、出来る人が良いんです。
ここでは寝ることしか出来ません。でも眠るための機能は全部揃っています。
「nine hours」って名前を売り出すのではなく、スリーピング・ハブと言うコンセプトを売り出したい。新しいもの好きで最初はもちろんOK。その後で使い分けをして欲しいんです。4900円が安いか否かではなく、ここには独特の「nine hours」体験があってそれが4900円なんですよってコンセプトを押していきたい。
3店舗目以降は検討中です。とりあえずWEBサイトを作り変える予定です。使い勝手が悪いのもあるけど、デザイン面が大きく利用者に自分が使うリアリティを提供出来てないので。「夜、眠い目を擦りながらうちにスリーピング・ハブ体験をしに来た人が、言われた通りにやったら朝気持ちよく出て行ける」って体験を、自分のものに思えるものが必要だなと考えています。
例えばコーヒー業界でもドトールが出てきて、気付けば銀座にスターバックスが出来てる。そういった次々に新しい事業形態が出てくる中で勝ち残っていく。同じ事がホテル業界でも起きています。僕は柴田さん達にこれだけのものを作って頂いたので、5年10年先に“都市の中で合理的に滞在する”事が万国共通の新しい滞在の仕方に普通になった時、「nine hours」が主流になっているようにしたい。
京都認知が低い点は課題ですね。観光と出張での利用が多いかなといった所ですが、デザイン関係者が多いので、一般のお客さんは何を見て来てくださるのかって所を押さえないと。
値段についても、それがもし絶対的に高いならどれくらいが妥当なのか、を考えてなくてはと思っています。
どこまでも真っ白な壁に、可愛らしいアイコン。例えば靴箱なら靴のマーク、可燃物・不燃物にペットボトル。全てが言葉でなく、図柄で構成させていて、言語を特定せず外国人でも分かりやすく使いやすそうだなと感じました。とにかく思い描くカプセルホテルのイメージとはかけ離れた造りでビックリ!!すごくキレイでオシャレなんです!よく眠れそうだし、駅からもすごく近いので使ってみたいなと思っちゃいました。
次回、後編には2009年3月13日のインタビューでもお会いした柴田文江さんに「nine hours」のデザイン面についてお話をお聞きします。お楽しみに!
取材@nine hours
株式会社キュービック
【address】東京都台東区花川戸2-7-3
【Tel】03-3843-1786
【Email】yui@9hours.jp
ナインアワーズ京都寺町
【Tel】075-353-9005
【Email】contact@9hours.jp
【HP】http://9hours.jp